兵庫デスティネーションキャンペーン書寫山圓教寺
三大特別公開
190年ぶりの大移動
摩尼殿から大講堂へ
大講堂(釈迦三尊、四天王像)特別参拝内陣拝観を行います。
会期2023年7月1日(土)-9月30日(土)
会場時間午前10時~午後4時
場所書寫山圓教寺 大講堂(三之堂)(国指定重要文化財)
拝観料500円
現在摩尼殿に祀られている四天王像(国指定重文・通常非公開)を、昭和8年以来90年ぶりに本来安置されていた大講堂(国指定重文)へ移動。釈迦三尊像(国指定重文)とともに特別公開します。これを記念して特別御朱印を授与。
圓教寺長吏ご挨拶
「90年ぶりに四天王像を元の大講堂へお戻りいただくこと」
書寫山圓教寺
第141長吏 大樹玄承
この度摩尼殿に安置している四天王像を、元々お祀りしていた大講堂へ90年ぶりに移動し奉安することとなりました。
現在摩尼殿に祀られている四天王像は、寛和2(986)年花山法皇の行幸時に「圓教寺」号を賜った際、大講堂を総本堂として建立し、その本尊として釈迦三尊と共に造立されたものです。作者は開山性空(しょうくう)上人の資(弟子)感阿(かんな)上人が作られたもので、永延元(987)年10月の初度供養(落慶開眼法要)以来、千年以上釈迦三尊と四天王像は共に奉安されてきました。しかし現在は摩尼殿に安置されております。
(大講堂・釋迦三尊・四天王像ともに国指定重要文化財)
遷座事業に至る経緯とその理由
大正10(1921)年12月28日午後摩尼殿が焼失し、桜木の六臂如意輪観音像(現在奥秘仏)のみが搬出されました。堂宇は直ちに再建されることとなり、落慶法要は昭和8(1933)年5月8日に執り行われました。当時の総工費は100万円(要確認:同じ頃に建てられた姫路赤十字病院は70万円でした)。現在仁王門から壽量院にかけて参道の両脇に寄付石が残されているとおり多くの市民信者様によるものでした。
そもそも摩尼殿は御本尊六臂如意輪観音の脇に四天王像が祀られていましたが、この昭和の再建では四天王像が作られることはありませんでした。理由は、おそらく資金不足だったのでしょう。100万円でも足りなかったか、100万円に届かなかったかは不明です。
この再建に合わせて如意輪観音像は、石本曉海氏によって新たに作られています。因みにこの時の摩尼殿の設計は武田五一博士、大工棟梁は帝室技芸員の伊藤平左衛門。鬼追い会式に欠かせない童子面(鬼面)は原型高村光雲、乾漆は六角紫水で作成されていますが、この落慶法要では四天王像がないまま執り行われました。
年に一度の四天王像の御開帳がある翌9年の正月の修正会(鬼追い会式)にあわせて、落慶法要後、大講堂から摩尼殿に移されたものと思われます。しかし焼失から再建にあたった当時の僧侶たちは、四天王像新造を諦めたわけではなく、着手できなかった事情がありました。
満洲事変、日中戦争、太平洋戦争と続いていく世相、金属回収令によって新築間もない摩尼殿からもご寄付いただいたばかりの仏具、調度品が供出されました。
また戦後は明治維新後手つかずであった主要伽藍の傷みが甚だしく、昭和26(1951)年から昭和42(1967)年までの昭和大修理に始まり、平成に至っても建造物群の大修理が続き、四天王の再造はそのままになってしまいました。まもなく再建100年を迎える摩尼殿の屋根修理も迫っています。
しかしながら先徳達の四天王を大講堂にお返ししたいという悲願、つまりそれは四天王像を新造することは今も圓教寺一山衆徒に受け継がれています。昭和62(1987)年の「圓教寺年中行事記」の発見以来近代の諸先徳がなしえなかったことを引き継ぎ、達成できなかったことは次代に継承していく、幾代に渡ろうとも伝えゆく気持ちに揺るぎはありません。
この度長吏(圓教寺住職)の代替わりにあたり、摩尼殿昭和の再建に携わった諸先徳の悲願を受けて、多くのお客様にご参拝賜りますようお願い申し上げます。
- 987年大講堂落慶時に釈迦三尊像と四天王像(国指定重文)建立。(987年~1934年まで四天王像は1000年間、大講堂に安置されていた)
- 上記大講堂(国指定重文)の四天王像とは別に、摩尼殿にも如意輪観音をお守りする形で四天王像が存在。
- 摩尼殿の四天王像は1921年に摩尼殿と共に焼失。本尊の奥秘仏のみ焼失を免れる。
- 1933年摩尼殿再建。如意輪観音をお守りする四天王像は建立叶わず。1934年正月鬼追い会式のために大講堂の四天王像をお借りする形で摩尼殿に遷座。已来90年間現在に至る。
- 2023年、JR西日本DCを機として、四天王像90年ぶりに1000年間一緒に過ごされた釈迦三尊像の元に還御頂く。
2摩尼殿奥秘仏
如意輪観音像
御開帳
〜新長吏(住職)晋山記念〜
摩尼殿の兵庫県指定文化財秘仏六臂如意輪観音像を特別公開いたします。この尊像は平成18(2006)年性空上人壱千年遠忌法要に歴史上初めて開帳され、摩尼殿では二度目の特別公開です。
会期2023年7月1日(土)-9月30日(土)
会場時間午前10時~午後4時
場所書寫山圓教寺 摩尼殿内陣
拝観料500円
圓教寺御開山である性空上人が桜の霊木に生木(根のついた生きた木)のまま彫られた如意輪観音像が摩尼殿の本尊だったが、1492年に焼失。今回公開される奥秘仏は、上人の生木如意輪観音像と同木の如意輪観音像。2006年に発見されて以来公開されていない、摩尼殿の奥秘仏・如意輪観音像の特別開帳をします。今後御開帳予定なし。
「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」
3チームラボ展
「認知上の存在」
「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」第3弾!
チームラボが国指定重文の食堂で「存在とは何か」を問う
会期2023年4月29日(土・祝)-12月3日(日)
会場時間午前10時-午後3時45分※最終入場は午後3時30分
休場日会期中無休(天候により中止になる場合があります)
観覧料一般 500円、大学生・高校生 200円、中学生・小学生 100円、未就学児は無料 ※別途、志納金が必要
会場書寫山圓教寺 食堂(国指定重要文化財)
主催書寫山圓教寺、姫路市立美術館
室町時代に建てられ、映画「ラスト・サムライ」のロケにも使われた国指定重文の食堂で、国際的なアートコレクティブであるチームラボが作品を展示。仏堂としては国内最大の総二階建てで、別名「長堂」と呼ばれる横に長い食堂の空間を活かして、シリーズの中でこれまで誰も目にしたことのない「巨大さ」を実現。本展では、物質的には存在しないはずの形や輝きを、人間の感覚・認知の力とそれらに影響を与える周囲の環境の作用によって、まるでそこに存在しているかのようにみせる作品2点を展示。
常行堂(国指定重文)で坐禅体験や写経で心を静謐に。 「認知している世界とは何か?」「存在とは何か?」と問いかけるチームラボの作品に触れて、皆さんの自己に対する感覚、そして自身を取り巻く世界への知覚を呼び起こしてみましょう。世界は外に在るのではなく、私たちとつながり、私たちと共に在る事を実感してみて下さい。坐禅体験(無料)・写経は随時受付。
〒671-2201 兵庫県姫路市書写2968
TEL.079-266-3327
http://www.shosha.or.jp/
- 入山志納金として中学生以上500円、小学生300円を申し受けております。
ロープウェイ(往復1,000円)、山上駅から摩尼殿までは、西国三十三観音像を配置した参道を歩いて約1キロ、15~20分の道のりです。 - 志納所前から摩尼殿の下まで、シャトルバス(往復500円)も運行しています。
特別志納金500円で往復ご乗車いただけますので、どうぞご利用ください。 - ロープウェイをご利用の方のための無料駐車場が書写山麓駅横にあります。