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各賞受賞作品

書寫山圓教寺賞
姫路市長賞
姫路市議会議長賞
(財)姫路市文化振興財団賞
角川学芸出版賞
角川学芸出版月間「短歌」賞
神戸新聞社賞
サンテレビジョン賞
兵庫県歌人クラブ賞
姫路歌人クラブ賞
書寫山圓教寺全国短歌大会実行委員会賞




天
1219 書写の山樹林の道にひとりゐて千の沈黙に畏れいだけり

地
1129 中国へ赴任せし子の無事祈り書写に参りて写経しにけり

人
819 ゴンドラの窓のかなたの播磨灘冬あたたかき陽にひかりいる

入選
198 書写山の樹肌閑かな薮椿の濃き紅を啄む小鳥
300 書写山の冷気が紡ぐかずかずの色を重ねて全山錦
597 ひそと建つ和泉式部の歌塚は冬の銀河の下に冷えゐん


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姫路市長賞
473 お遍路の鈴が追いつき追い越せり書写の裏道九十九折道


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姫路市議会議長賞
67 三百七十一メートルの書写山を一メートルだけ転んで下りる


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(財)姫路市文化振興財団賞
429 窯出しは明日となりたり窯口の数多靴跡に冬陽さしくる


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角川学芸出版賞
天
387 幟立つこんぴら歌舞伎の金丸座奈落は昏き花冷えのなか

地
519 喝采のごとく雪降る今宵より人住む古家の小さな明かり

人
595 洗いたるブルージーンズを叩く音われより立ちて空に響きぬ


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角川学芸出版月間「短歌」賞
318 白き芽を一ぱい伸ばし馬鈴薯が毒たくわえる納屋の一隅


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神戸新聞社賞
977 皺を取る口の体操いちにさん最後はムンクの叫びとなりぬ


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サンテレビジョン賞
1398 薄ら氷を軽くつつけば蓮の根のよどみに昼の日差しゆらめく


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兵庫県歌人クラブ賞
一席
1174 ひとすぢに身を切り開く バセドー病も緑内障も知らない海鼠

二席
513 摘み取りしばかりのあおき莢豌豆のきしむ感触右手に広がる

三席
253 日陰出で日向の鴨に加わりし雌なる鴨の淡き茶の羽


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姫路歌人クラブ賞
一席
542 松明を振りかざしつつ赤鬼が四股踏むあとに青鬼つづく

二席
931 身をよじり周囲見まわすみどり子の知りたき世界三百六十度

三席
1316 老い我を大きゅうなったと目を細め両手につつむ視力無き母


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書寫山圓教寺全国短歌大会実行委員会賞
29 相合はぬ親子なれども子のシャツを夫は好みてまたも着てをり













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