2022.05.23[月]
5月28日 9:30〜12:00頃
場所: 奥之院 護法堂拝殿
毎年圓教寺では5月28日、勧学会「法華八講(ほっけはっこう)」を勤めます。
「法華八講」は『妙法蓮華経(いわゆる「法華経」)』を賛嘆する法要です。
「法華経」は28章で8巻ありますが、「法華八講」ではそれぞれ1巻ずつ解説と黙読、そして問答を繰り返す論議法要です。
比叡山山麓の日吉大社では、毎年「山王礼拝講(さんのうらいはいこう)」が延暦寺の僧侶によって勤められます。この行事も「法華八講」です。
9時に始め、所要時間は約2時間〜3時間ほどの予定。
万寿2年(1025)、比叡山山麓の日吉大社の神木が白く変色し一斉に枯れてしまいました。日吉の神様は、比叡山の僧侶らが仏道修養を怠り武装することを嘆かわしくお思いになっており、「日吉大社を出て京の北にある巌に隠れたい」と、日吉大社の神職に神託を授けました。
それを比叡山の僧侶に伝えたところ、早速に山を下り「法華八講」を行ったそうです。この法要の後、神木は元に戻り、緑が蘇りました。
以来、「山王礼拝講」が比叡山の僧侶によって、日吉大社内で勤められるようになりました。
書寫山の鎮守・山の神にたいして「法華経」の功徳を手向ける法会です。
「法華経」には、五種法師といい、この経を受持・読・誦・解説・書写することの功徳、六根清浄が説かれており、他者に対しても大きな功徳の振り向けが可能となることも説かれています。
圓教寺山麓(西坂)にも日吉神社が鎮座されていますが、圓教寺の僧侶は大きな力を持つ日吉神社をはじめとする鎮守様に「法華経」の功徳を振り向け、大いに喜んでいただけるよう勤めます。
力を増しお喜びになった鎮守様が、その偉大な力を社会に及ぼし、社会および人々が魔事無く安寧に過ごすことが出来るよう切に願いながら法要を営んでいます