
2026.03.28[土]
午前10時 法要執行 第1部
正午頃 休憩
1時 法要第2部
2時30分 終了
※撮影、録音も自由です。
本講式は、鎌倉時代の高僧澄憲(1126~1203)の手に成る、如意輪観音を讃歎する七段の講式です。
澄憲は平安時代末から鎌倉時代初めに活躍し、安居院流唱導の祖となった天台僧で、この「如意輪講式」は、現存する数少ない澄憲作の講式として貴重なものと言えます。
澄憲が、奥州平泉の藤原秀衡母の依頼を受けて、書寫山圓教寺に二七日(14日間)籠って作成したとの伝承を持つものです。
令和7年より年間行事となった如意輪講式が、本年も4月5日(日)に摩尼殿如意輪観世音菩薩の御宝前に於いて、10時より執行いたします。どなたでも参拝可能ですので是非お越し下さい。
摩尼殿本尊、如意輪観音様を讃歎するこの法会の嚆矢は、境内にある常夜灯に「毎月17日」と刻まれているとおり、17日の夜から観音様の縁日の18日までの月例の行事で、昭和30年代までは夜参りが行われていたそうです。
当日はどなたでも摩尼殿内陣への参拝可能ですので、休憩を挟みながらご随喜ください。
少しだけ内容をご紹介しますと、「如意輪講式」は七段の式文があり、それぞれ詠唱して如意輪観音様を讃歎します。二段目に「名号功徳門」があり、観音様の名前の由来が示されています。
夫れ此の菩薩は密号は持宝金剛。梵号は真多摩尼或いは大梵深遠と名づく。正しくは如意輪観自在菩薩と号す。
如意輪観音の別名について紹介しています。別名を持宝金剛とも大梵深遠観音とも称し、またはシンダマニと言います。この菩薩の真言は「オンバラダハンドメイウン」または「オンハンドマシンダマニジンバラウン」と唱えます。
如意輪観音には六本の腕があり、右の一番目の手は頬に手を当てた思惟の姿です。我々衆生救済を願う形です。右の二番目の手には摩尼宝珠を持っており、無量の財宝をもたらしてくれる姿です。また、如意輪の如意は摩尼宝珠の意味でもあります。
宝珠は、諸仏と同じ悟りに導く為のものであり、我欲を離れて清らかな心をもたらしてくれる宝物です。
如意輪の輪は、三毒の煩悩を打ち砕く武器として著されています。三毒とは貪瞋痴(とん・じん・ち)のことで、むさぼり・いかり・おろかさを言います。むさぼりは欲望、瞋は怒りです。痴をよく愚痴という説を耳にしますが、愚痴は怒りの一つであって痴は愚痴ではありません。痴はおろかさのことであって、因果の道理をわきまえないことです。善因楽果・悪因苦果を理解して、悪を為さずに善を行うように努めることが仏教信者の勤めです。怒りや欲望を志向することは、因果の道理をわきまえないことですので、これは痴です。
圓教寺に伝わる同講式には、第七段に独自本文が数行加えられており、それを入れ込んだ「圓教寺版」式文をもとに法要を行います。
復興にあたり、千葉大学柴佳世乃先生、東京芸術大学近藤静乃先生、北総教区東榮寺住職室生述成先生に大覚寺蔵鎌倉時代写本をもとに他本を校合しつつ、文字句を整え、博士を付して、手文を作成していただきました。
実唱は北総教区故海老原廣伸先生の志を継ぐ北総教区東榮寺住職室生述成先生にお願いいたしました。